
小倉駅から電車に揺られること10分。戸畑駅に降り立ち連絡通路で北口へ出ると、正面に大きな赤い橋が見えてきます。若戸大橋です。
橋と共存する渡船
渡船はこの橋のたもとから出ています。ふつう橋ができれば渡船は廃止されてしまうものですが、ここでは住民の強い要望によって残されました。のちに橋が車道拡幅のため歩道をなくすという暴挙に出られたのも、この渡船あってのことです。
運賃はたったの100円!
ではさっそく乗ってみましょう。運航頻度は日中でも15分間隔なので、やたらめったら待つなんてことはありません。
券売機で乗船券を購入し、桟橋にいる係員に渡します。運賃もたったの100円(大人)です。
多彩な船室
重そうな扉から中に入ると、まずは窓付きの客室が出迎えてくれます。後方にはテレビも設置されており、訪問時はちょうどサラメシが流れていました。
後ろに向かうと今度は窓なしの区画になります。せっかくの船旅、外の空気を肌で感じてみましょう。
さらにそこから階段を上がると、もっと開放的なデッキ席が待ち構えています。こちらも屋根はあるので横風がなければ雨に降られる心配はありません。
なお、今回乗船したのは主に平日に運航される第十八わかと丸。主に土日に運航されるくき丸は船体が小さいぶん設備が簡素で、2階のデッキ席などもないので注意が必要です。
円を描く
せっかくなのでデッキ席に陣取ってみました。出航するとぐるっと回転して船首を対岸の方に向け、進行方向左手に大きく膨らむカーブを描きながら進んでいきます。ちなみに、逆方向の戸畑行きはカーブを描く途中で橋の下をくぐるのだとか。いつかはそちらも乗ってみたいものです。
わずか3分で到着
貨物船が横切ったためかより一層大きなカーブを描いたような気がしましたが、3分もしないくらいで対岸の若松に着きました。船は新たなお客さんを乗せるとすぐに折り返して行きます。
若松レトロ
若松にはレトロな建物が数多く残っており、中には唐揚げやクロワッサンを売っているお店もあります。渡船に揺られてレトロの残る街若松を訪れてみてはいかがでしょうか。