いざ伊豆大島へ!2代目さるびあ丸で楽しむ東京島旅【往路】

いざ伊豆大島へ!2代目さるびあ丸で楽しむ東京島旅【往路】

伊豆大島への行き方は3種類

伊豆半島の南東にありながら東京都に属する離島、伊豆大島。東京本土からこの島への行き方は主に三種類あります。
調布飛行場から飛行機、竹芝桟橋からジェットフォイル、同竹芝桟橋から貨客船「さるびあ丸」
今回は、この中でもっともスタンダードかつ安い貨客船「さるびあ丸」で伊豆大島へ向かいます。

「3代目さるびあ丸」が就役!

伊豆大島への船は、浜松町駅から徒歩10分ほどの場所にある竹芝客船ターミナルから出航しています。さるびあ丸は竹芝を22時に出航するダイヤで、ほぼ毎日運航しています。また、伊豆大島だけでなく、利島・新島・式根島・神津島までを結び、当日中に東京に戻ってきます。
そんなさるびあ丸ですが、2020年6月に新造船が導入されました。この旅行は2020年1月のものなので、新造船就役前の2代目さるびあ丸の様子をお伝えします。

出航20分ほど前から乗船できるようになります。

一番安い2等座席。1月下旬ということもあり、シーズンオフなので客もまばらです。
椅子だからとなめてはいけません。140度リクライニング可能でレッグレスト付きなので高速バスよりも快適に過ごせます。なにしろ周りに他にお客さんがいないので広々。

こちらは座席と同額の2等和室。和室という名前ですが、カーペット敷のいわゆる「雑魚寝」ブースです。
この2等和室を予約していましたが、機関室が近く、いざ寝てみると振動と音が気になりなかなか眠れない…
船員さんに同額の座席に変更できないか聞いたところ「空いてるからどこの席でもどうぞ」とのことなので、座席で寝ることにしました。さるびあ丸には他にも特2等や特等など、さまざまな船室があるので、お金に余裕があればさらに上位クラスの船室を利用するのもいいでしょう。人数に空きがあれば乗船してから差額を払うことで等級変更することも可能です。

いざ出航!

出航の合図のドラが響き、いよいよ出航です。
レインボーブリッジをくぐり、東京湾・浦賀水道を南下していきます。

広いデッキ部分。
乗船日は閑散期ということもあり全体で40名程度しか乗っていませんでしたが、繁忙期になると先ほどの2等和室も座席も満席になります。ではそれで満員なのかというとそうでもありません。座席(船室)定員は800名ですが、最大1900名乗ることができます。では席の指定を受けられなかった人がどこで過ごすのかというとこのデッキで一夜を明かします。「2等フリー」(席なし)の乗船券が実際に発券され、船内の空いている場所で過ごさなければならなくなり、ものすごい人数がこのデッキを埋め尽くします。「さるびあ丸 席なし」で画像検索すると衝撃的な光景をみることができますので、気になる方は検索してみてください。

船内に戻り、こちらはレストラン。営業時間は短いので、夕食を食べたい場合は早めに食べる必要があります。
営業終了後は解放され歓談室として使うことができます。
船内にはwi-fiがありましたが、どうやら携帯電波を利用してwi-fiとして飛ばしているようで、非常に低速でほとんど繋げることができませんでした。東京湾内は沿岸の携帯電波を拾うことができたのでwi-fiは使わずに過ごしましたが、船内の下のフロアに行くと圏外になってしまうのでデッキやロビーでしか繋がりませんでした。新造船のwi-fiはきっと繋がるはずです…
この他にテレビも設置されていて、地上波をみることができました。

レストラン以外にもカップ麺やお菓子、パン、飲み物、アルコール類の自動販売機があるので飲食に困ることはありません。 大島には明朝6時に到着します。寝過ごすと新島や神津島に連れて行かれてしまうので意地でも起きないといけません。高速バスより緊張します。
23:30頃に消灯となりしばし睡眠。

翌朝、5時半頃に起床しました。東京湾内含め波が比較的穏やかだったため、途中で目が醒めることもなく朝を迎えました。大島まで直行すると早く着きすぎてしまうため、しばし島のそばで止まっていたようです。

さて、大島には元町港と岡田港(おかた)という2つの大きな港があります。その日の波や風の状況を見て航行中に着岸港が決定されます。冬場は主に岡田、夏場は元町が多いようです。
当日決定では旅行計画が立てられない!となりそうですが、伊豆大島は船の着岸港が全ての基準になります。
バスは着岸港から各方面に出るので必ず乗れますし、レンタカーの送迎も着岸港にきてくれるので、どちらの港についても困ることは特にないようになっています。

そんなこんなでこの日は岡田港に着岸。

20分ほど止まってから次の寄港地利島に向けて出航していきました。

13時間の船旅はこれにて終了。船内の設備は長距離フェリーのように豪華で充実しているというわけではありませんが、乗船時間も短く大半が寝ているのでこれで十分と感じました。
現在は3代目さるびあ丸が就役し、設備もさらに充実し快適な船旅ができるようになったのではないでしょうか。
なかなか離島にはいきにくいご時世ですが、また、落ち着いた頃に新型さるびあ丸で伊豆諸島の旅に行きたいものです。

(2代目さるびあ丸は売却され、ツバル船籍のBAY ONEという船名になり、第二の船生を歩むことになりました)

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