総武快速・横須賀線26年ぶりの新車!
2020年12月21日、20年以上にわたってE217系の独壇場だった総武快速・横須賀線に新型車両E235系1000番台が導入されました。今回は沿線民待望、26年ぶりの新型車両の一番列車に乗車してきました。
E235系は2015年に山手線に導入された(0番台)通勤型車両で、中央線などに導入されているE233系の後継です。
導入時にシステムの不具合で運用から離脱するトラブルもありましたが、今はトラブルもなく東京の顔として走っています。
さて、初運用は公式には非公表でしたが、当日朝に東洋経済オンラインに初運用は大船駅16:51発だと掲載されたため簡単に狙えるようになりました。
大船駅に到着
さすがに運用が公表されただけあって多くの鉄道ファンが詰めかけていました。この影響で本来の発車番線から変更されていました。
とくにE235系初のグリーン車には多くの人が並んでいました。私もせっかくならグリーン車ということで列に並びます。
グリーン車に乗車
列車が入線したので早速乗車します。座れるか不安でしたが案外あっさりと座れてしまいました。
さてこのグリーン車、従来のE231系やE233系などのグリーン車と違う箇所が多くあります。
1点目は普通列車グリーン車初の全席コンセント設置です。
特急列車などにはコンセントの設置が進んでいましたが、普通列車グリーン車にはまだコンセントは設置されていませんでした。近年の携帯電話充電やPC利用といった需要の増加から設置される運びになりました。
2点目は普通列車グリーン車初のフリーWi-Fi設置です。
こちらも特急列車や新幹線では当たり前のサービスですが、普通列車では初めての設置です。
長時間乗車しがちなグリーン車では通信量の削減もできて非常に便利です。ただ、少し通信速度が遅いかなという印象はありました。
3点目は普通列車グリーン車初のLCDサイネージの設置です。
今や東京では当たり前となったドア上のLCDサイネージですが、グリーン車への設置は初めてです。広告などは流れず、次駅案内や路線図などが表示されています。遠くからでもみやすいデザインでわかりやすいです。
普通車も快適性が向上!
グリーン車だけではなく普通車も変更点が多くあります。
1点目は半自動ドアボタンの設置です。都心と郊外を結ぶ路線の車両には多く搭載されている半自動ドアボタンがE235系にも設置されました。すでに君津駅や久里浜駅では運用されています。
2点目はオールロングシート化です。E217系では9~11号車にボックスシートが設置されていましたが、混雑緩和などのためにすべてロングシートとなりました。空いている時は快適なのでなくなってしまうのは少し寂しいですが、流れ的に仕方ないのかもしれません。
3点目は21インチ大型LCDサイネージの設置です。
山手線などは17インチでしたが、1000番台は21インチのさらに大型のLCDが設置されました。山手線の網棚の上にあるデジタル広告サイネージとほぼ同じサイズのものがドア上に設置されました。
もちろん、1000番台にも網棚上の広告サイネージも設置されています。
このほかにも車内インテリアが0番台とは違うものになり、車椅子対応大型トイレや防犯カメラの設置もされました。
このような目に見える設備だけでなく、普通車へのヨーダンパ設置で乗り心地が向上したり、非常用バッテリーの搭載で停電時も最寄駅や安全な場所まで自力で移動することができたり、線路や架線のモニタリング装置を設置したりと、走行機器関連も最新のものを搭載しています。
さて、こんな新型車両E235系1000番台は2020年度には11両編成、4両編成それぞれ8本が導入され、最終的には11両編成51本、4両編成46本の計745両が導入される予定です。新型車の増加とともにE217系の廃車も進むので、どちらの車両からも目が離せません。