HELLO CYCLINGはエリア跨ぎ利用OK!
借りたところと違う場所でも返せるシェアサイクル。ドコモ・バイクシェアなどではエリアを跨いだ利用が原則不可となっていますが、東京圏を中心に全国各地でサービスを展開するHELLO CYCLINGではそのような制限は特に設けられていません。
今回は、海浜幕張駅から内房を走り、東京湾フェリーに乗って横須賀へ向かう、およそ100キロのサイクリングに挑戦してきました。
6:30 海浜幕張駅を出発
海浜幕張駅の北口を出て右手に向かうとHELLO CYCLINGの自転車がズラリと並んでいました。その数なんと90台!
左手に進んだところにも30台ぶんのポートが用意されており、自転車には事欠きません。
バッテリー残量90%の自転車を借りましたが、それでも航続距離は68km(ecoモード使用時)。無事横須賀まで走り切れるかちょっと不安です。
7:45 蘇我駅に到着
バッテリー節約のため電動アシストはOFFにしていましたが、それでも1時間ちょっとで来られました。
このあたりから先は横須賀まで一切ポートがなく、万が一自転車が故障してしまっても交換できません。少々緊張が走ります。
8:20 突然の雨
もうすぐ市原市というところで突然雨が降ってきました。幸い横断地下道で雨宿りできたうえにすぐ上がりましたが、先行き不安です。
9:00 京葉臨海鉄道とすれ違う
国道16号線を進んでいると、前方から青い貨物列車がやってきました。蘇我駅を起点に内房臨海部の工業地域で物資輸送に従事している京葉臨海鉄道です。人知れず貨物を運んでいる姿にはグッとくるものがあります。
9:55 長浦駅に到着
工業地帯の縁を駆け抜け、長浦駅までやってきました。あまり存在感のない駅ながら綺麗な駅舎です。
長浦駅の少し先で国道16号は内房線を跨ぎ、郊外の住宅地を突っ切っていくようになります。
10:45 久留里線を跨ぐ
アクアライン連絡道をくぐり進んでいくと、目の前に歩道橋が現れました。何事かと思って覗いてみればそこには久留里線の線路が。自動車はともかく歩道くらい踏切にしてくれないものかと愚痴をこぼしたくなりましたが、ちょうど単行の可愛らしい気動車が来てくれたので許すことにします。
11:30 竹岡ラーメンを堪能
君津中央病院の先に竹岡屋というお店があったのでそちらでお昼にします。竹岡ラーメンはタレが特徴だそうで、疲れた身体にはピッタリでした。価格も500円とお手頃です(写真は味玉ラーメン¥600)。
あっさり峠越え
君津を過ぎると山がちになってきますが、不思議と坂を上っているなという感覚はありません。電動アシストのおかげもあるでしょうが、そもそもサミットの標高が低く勾配も緩いのでしょう。さすが千葉県です。
トンネルを1本抜け富津市に入ると道は下り坂に転じました。
13:10 佐貫町駅で房総を感じる
緩やかな下り坂をひたすら漕ぎ続け、宮醤油店の角を右折すると佐貫町駅に到着。水色屋根の駅舎と日東交通のバスに房総までやってきたことを実感しました。
13:55 湊川橋梁で房総の209系を撮影
鉄道ファンには名の知れた撮影スポット、湊川橋梁。ちょうど電車がやってくるようだったので訪れてみました。この春のダイヤ改正でE131系が導入され、こちらに209系がやってくるのは朝夕のみとなるようです。
ちなみにこの湊川橋梁は関東大震災の影響で一度架け替えられているそうで、手前側に旧橋脚や橋脚の痕跡が見て取れます。
14:15 神秘的!燈籠坂大師の切通し
竹岡集落を抜けたところで左手に現れる赤い門を潜っていくと、縦長のトンネルが現れました。
こちらは燈籠坂大師の切通しといい、かつてはもっと小さいトンネルだったのを切り下げて今のような姿になったそう。ちょうど奥から日が差し込み、神秘的でした。
大師というだけあって、切通しの先には大師堂があります。こちらも凄そうでしたが、フェリーの時刻が迫っていたので今回は切通しだけでその場を後にしました。
新型車両の試運転に遭遇
列車の時刻でもないのに電車の音がするなと思ったら、E131系が通り過ぎて行きました。春のダイヤ改正での導入に向け、試運転をしていたようです。まもなく来る房総の新しい姿に感慨を覚えました。
14:45 金谷港到着はギリギリに
出発からおよそ9時間、金谷港に到着しました。ここからは東京湾フェリーに乗船し、久里浜へ向かいます。
なお、次の出航は15:20ですが、自転車の乗船は自動車よりも前に行われるため、出航30分前には乗船に備えておく必要があるそうです。今回は無事乗船できましたが、実際にはもう少し早く到着する方がいいと思います。
二輪車の乗船はオートバイを含めても私だけ。自転車でフェリーに乗るのは初めてだったのでどのような感じか不安でしたが、二輪車のスペースまで自転車を持っていくと、船員さんが手際よく固定してくれました。
15:20 出航
フェリーは定刻15:20に金谷港を発ちました。乗用車20台ほどに徒歩客もあり、船内は思いのほかにぎわっています。
2階客室前方からは前面展望も楽しめるのですが、負けず劣らずいい眺めなのが1階デッキ前方。船員さんの区画の目の前まで行け、船乗り気分を味わえます。
船上で横須賀の名物グルメを堪能(?)
客室2階中央には売店があり、お土産や軽食などを販売しています。よこすか海軍カレーパン(¥220)を買ってみましたが、食べようとしたところ、なんとまもなく到着するとの放送が。慌てて食べ切り、自転車のところに戻りました。
16:00 久里浜港到着
港に降り立つと、船が夕陽に照らされて輝いていました。
横須賀市中心部まではあと10キロほど。なんとか日の入り前には到着したいところです。
曇り気味なこともあってだんだん暗くなってきましたが、しだいに道が横須賀っぽく(?)なってきました。あともうちょっと…。
17:00 うみかぜ公園から横須賀新港を望む
17時ちょうど、当初の目標としていたうみかぜ公園に到着しました。
横須賀新港の方を覗いてみると、貨物船の奥には東京九州フェリーの建屋らしきものの姿が。市と港湾協会が揉めているようですが、無事開業できるのでしょうか。
17:30 横須賀モアーズシティで自転車を返却
出発から10時間53分、横須賀モアーズシティのポートに自転車を返却しました。料金は12時間上限が適用され1000円でした。
横須賀地区のポートは充電可能!対応車両の場合はケーブル挿入を忘れずに
横須賀市内の6ポートはすべて電動アシストのバッテリー充電が可能なポートとなっています。対応車両を返却するときは忘れずに充電ケーブルを前カゴの黒いくぼみに差し込みましょう。
おトクで新しい世界が広がるシェアサイクル旅
海浜幕張駅から内房を巡り、フェリーで東京湾を横断する今回のサイクリング旅、食事や帰りの電車賃をあわせても約4500円で済みました。
シェアサイクルに乗れば今まで見えてこなかった景色が見えてきます。価格もお手頃ですので、気になった方はぜひ試してみてください。