日本初!シェアサイクル専用e-BIKEが湘南に登場
KUROADはHELLO CYCLINGが開発したシェアサイクル専用のe-BIKEです。2021年4月26日~6月30日のあいだ、実証実験として湘南エリアの専用ポート8か所(※5月13日時点。期間中変更有)で利用できます。
料金が15分あたり140円、12時間まで2500円と、一般車両の倍以上に設定されていますが、それに見合う価値はあるのでしょうか。
可愛らしい新型タッチパネル 使い方は従来通り
ということで江ノ島駅近くのポートにやってきました。
黒く輝くボディーとともに目を引くのが貸出/返却用のタッチパネル。よく見る白黒の箱状のタイプではなく、黄色い半円状のものになっています。とはいえ「電源を入れる→言語選択→暗証番号入力 or ICカードをタッチ」という貸出の流れは変わりません。
ギアは外装9段 ちょっと扱いづらい
ギアは9段。外装変速機ゆえ、ペダルを漕いでいないとギアチェンジできません。停車時に直せないのはちょっと不便ですね。
なお、シフトレバーは右ハンドル下の前後2つに分かれており、手前を押すとギアダウン、奥を引くとギアアップです。以前からHELLO CYCLINGで導入されているブリヂストン・リアルストリームとは挙動が逆なので、ちょっと戸惑いました。
また、一般車両ではギアを変えずともぐいぐいアシストされる印象がありますが、KUROADでは上り坂になると途端に重くなった感じがしました。ギアはこまめに変更しましょう。
湘南海岸は自転車に厳しい
それではKUROADに乗ってみましょう。今回は海沿いを西へ進み、大磯プリンスホテルへ向かいます。
ところが、新江ノ島水族館を過ぎたところでさっそく浜辺の道に出てみると、なんと砂に埋もれていて、とても走れたものではありませんでした。おまけに強烈な海風が吹き付け、巻き上げられた砂が顔面を襲います。
かといって防風林の内側の国道は眺望ゼロ。歩道は狭く、車道も自転車ナビマークがあるとはいえ横をクルマがビュンビュン走り抜けて心が休まりません。
潮風を浴びつつ楽しくサイクリングと思っていたのですが、逆にドッと疲れが溜まってしまいました。
湘南大橋で相模川を越える
西湘バイパスと並走
時には気分転換に市街地へ迂回しつつ、大磯港までやってきました。ここから先は太平洋岸自転車道が整備されています。隣には西湘バイパス。クルマとともに海岸沿いを駆け抜けるのは実に爽快です。
江の島~大磯は2時間1120円
江の島からちょうど2時間で大磯プリンスホテルに到着しました。
料金は1120円。やはり短時間の利用では割高感が否めません。4時間半を超えると12時間まで2500円ですから、どうせなら朝から晩まで借りてしまった方がおトクですね。
KUROADは扱いやすく快適 エリア拡大に期待
乗る前は、ほぼ電動アシストママチャリしか乗ったことのない自分がスポーツ自転車を乗りこなせるのだろうかと不安でしたが、実際乗ってみると基本的な使い勝手は変わらず、素人でも普通に利用できました。
ただ前述の通り、江の島から平塚にかけての湘南海岸はあまりサイクリングに適していない環境で、ちょっと残念な思い出にもなってしまいました。
現状では鎌倉・江の島もしくは大磯のエリア内のみ周遊するのがよさそうですが、いずれ横須賀や箱根といったエリアにも展開され、もっといろいろな楽しみ方ができるようになったらいいなと思います。